‐ 骨粗鬆症リエゾンサービス ~新潟をリードする活動、世界から評価~
人は加齢とともに弱っていきます。
個人差はありますが、75歳以上は、骨折転倒や関節障害などに起因する運動器障害が元となって、要介護に至るリスクが急上昇することが近年の研究によって明らかになっています。
そして、その虚弱化の進行を減退させる手段(=フレイル対策)のひとつとして、骨粗鬆症対策の重要性が認知されてきています。
2012年、私たちは、骨粗鬆症対策を行うことで二次骨折を予防するという、医療サービスの体制を整えました。骨粗鬆症サポーター活動です。具体的には、たとえ当院に通院をされなくなっても、患者さんと私たちが、骨粗鬆症対策という一点で接点を持ち続け、ずっとつながっていくことで、再度の骨折が起きないよう予防していく、という地域に対する医療サービス(無償)です。
この活動を、私たちは“骨粗鬆症リエゾンサービス”と呼んでいます。
「リエゾン」とはフランス語で「連携」や「連絡」、「つながり」を意味する言葉です。
「リエゾンサービス」とは、退院した後もずっとつながっていく、チーム医療のなかで提供される包括的な医療サービスを意味します。
大腿骨近位部骨折を患った方から始まり、椎体骨折の経験者の方にも広がり、今では300名以上の方々とつながり、支えています。 私たちの、リエゾン、大切な地域とのつながりです。
病院、報酬、という枠を越えて、健康な生活を送ること、その支援に、本気で向き合っています。
また、患者さんだけでなくサポートする側の育成にも力を注ぎ、「新潟県骨粗鬆症サポーター研修会」を開催し地域で骨粗鬆症マネージャーを支える人材育成を図るなど、骨粗鬆症をめぐる医療連携に積極的に取り組んできました。
こつこつと、患者さんや地域と向き合ってきた結果が、いつの間にか世界でも認められるようになり、骨粗鬆症の予防・治療・啓発活動をグローバルに展開する国際骨粗鬆症財団(IOF)から、わが国で初めて、2016年認定医療機関として登録され、2019年には最高位の金レベルの認定を受けました。
国内唯一の認証を機に、二次骨折予防のリーディングホスピタルとしてさらに質の高い医療・地域貢献の提供を目指して参ります。